3Dプリンターで使うことができる材料が年々進化してきております。
現在販売されている家庭用の3Dプリンターで利用できる材料の主流は「ABS樹脂」と「PLA樹脂」です。しかし、最近では金属やカーボンなど強度のある材料でプリントできる家庭用3Dプリンターも出てきています。
このように強度のある材料をプリントできる装置が出てきたことから、一昔前は試作品の製作として利用が多かった3Dプリンターですが、実用品や最終製品として販売される目的で利用されるケースも増えてきています。
ウォーラーズ・アソシエイツのテリー・ウォーラーズ社長によると、「(米ボーイングと欧州エアバスの航空機大手2社を合わせると)3Dプリンターで印刷された数百個の部品が、すでに航空機に組み込まれて空を飛んでいる」というニュースも流れています。(日本経済新聞より)
10年前では考えられないことであり、今後も益々3Dプリンターの技術は発展していくことでしょう。
業務用ではこのほかに金属やゴムをはじめとして、砂糖を材料にしてお菓子を作ることができる3Dプリンターやセラミックを印刷できる3Dプリンターまで出てきています。
家庭用3Dプリンターで使われる材料
ABS樹脂
ABSはアクリロニトリル(Acrylonitrile)・ブタジエン(Butadiene)・スチレン(Styrene)の頭文字をとってABSといいます。表面光沢にすぐれており、また着色することができるためデザインを含む外観部品に適しています。また、比較的強度も高く粘りもあることから力が加わるものにも適用できます。(引張強度40MPa前後)
PLA樹脂
PLA樹脂は植物由来の成分(トウモロコシ、ビート、イモ類、サトウキビ等)で出来ているため、プリント中は樹脂独特の嫌な臭いを発しません。プリントするときの樹脂温度はABSより低いため高温に弱いです。そのため弾力性がなく固いといった特徴があります。固いためサンドペーパやヤスリ等で表面がけをするのが難しく、塗料もなじみにくいです。材料が固くねばり強いことから大型の造形物を作るのに適していると言われています。
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