金属3Dプリンターとは、パソコンなどで制作した3Dデータをもとに、設計したデータの形に金属を使って造形していく装置のことです。制作した3Dデータからスライスデータを作成し、一層ずつ金属材料を積み重ね、これを繰り返して対象物を造形していく仕組みです。
3Dプリンターには、金属を造形する「金属3Dプリンター」と、プラスチックなどの樹脂を造形する「樹脂3Dプリンター」があります。通常の3Dプリンター(樹脂3Dプリンター)は樹脂を用いるのに対して、チタンやアルミニウム、ステンレスなどの金属を使うものが、金属3Dプリンターです。
樹脂3Dプリンターのほうが歴史は古く、熱源となるレーザーの出力が高くできるようになったことで、約20年前から金属の造形も可能でした。しかし、当時はまだ金属を完全に溶かすことはできず、金属の粉末同士が表面で結合する「焼結状態」での造形でした。
比較的融点が低いといわれる金属であるアルミニウムでも、600度以上で溶かす必要があります。そのため、金属3Dプリンターの装置価格は約8,000万円から、高いものでは2億円以上 と非常に高額で、ほとんどのものは工業用です。これに対して樹脂3Dプリンターは、比較的安価な個人用のものも販売されています。
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