ロボットアームは構造によっていくつかの種類に分けられます。それぞれの種類によって、得意とする作業や用途が異なります。
垂直多関節ロボット
人間の腕の動きを再現したロボットアームです。汎用性が高く、溶接やハンドリングなどさまざまな用途で使われています。6軸を備えたものが主流ですが、7軸以上のロボットアームも登場しています。
双腕ロボット
人の上半身のような形をしていて、2本の腕を使って作業を行えます。両側から挟み込むようにワークを持ち上げたり、片方のアームがポジショナーの役割をして別々の作業を行ったりするなど、複雑な作業に使われています。
スカラロボット(水平多関節型)
ジョイントは水平方向にのみ旋回し、水平を維持したままアームが動作するタイプのロボットアームです。Z軸(上下)の動きは先端部分で行うため、アーム部は上下方向の剛性と水平方向への柔軟性を持ちます。
サイズの小さなワークや平面上のワークに対して作業効率が良く、部品を押し込んで組み付ける組み立て作業に適しています。また、導入コストが比較的低めです。
パラレルリンク
パラレルメカニズムと呼ばれる、複数のリンクで1点の動きを制御する方式を使ったロボットアームです。異なる角度から張られた複数の操り糸によって、操り人形のように動作します。
可搬重量は大きくありませんが、高速動作を行えるのが特徴です。ベルトコンベアで流れるワークに対して、高速な加工や処理を行う場面で活躍します。
直角座標型(直交)ロボット
XYZ軸方向にそれぞれスライドするユニットを直角に組み合わせた、シンプルな構造のロボットです。各ユニットは直線的な動きしかできませんが、同時に動くことで可動範囲内の座標に位置決めを行えます。目的に合わせて軸数を増やすなど、柔軟に対応が可能な点がメリットです。
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