概要
ブラシレスモーターには、DCモーターのデメリットであるブラシと整流子(コミュテータ)の機械的接点がありません。
DCモーターはブラシと整流子を使用して回転するため、定期的にメンテナンスをする必要がありますが、ブラシレスモーターはホールIC(磁気センサ)で検出した信号を使用して回転するため、その必要がありません。
システム構成
速度を検出するためのホールICを内蔵したモーターと、ドライバ(制御回路)を組み合わせて駆動します。
速度設定器や外部直流電圧、デジタルオペレータを使用して、モーターの回転速度を設定します。
構造
ブラシレスモーターは、三相モーターのローター部に永久磁石を使用しています。また、ステーターの内側には、永久磁石の磁気変化を検出するホールIC(磁気センサ)を内蔵しています。
制御ブロック図
ドライバの速度制御部では、モーターに内臓されたホールICからの速度フィードバック信号と、速度設定器などで設定された速度指令信号を比較します。
この比較結果をインバータ部に送ります。インバータ部では、モーターに印加する電圧を調整し、モーターの回転速度を制御します。
回転速度-トルク特性
ブラシレスモーターは低速から定格回転速度まで一定のトルクで連続運転ができます。また、定格トルク内であれば、負荷の大きさが変化しても安定した速度で回転します。
ブラシレスモーターには、連続で使用できる連続運転領域と、短時間運転領域があります。短時間運転領域は、慣性体を起動する場合の加速トルクとして利用できます。
この領域では、約5秒以上使用した場合、過負荷保護機能がはたらいてモーターが停止します。